2017年6月7日水曜日

コヤシロ山



最初に反省から。
どんな理由があれ、地図を持たずに初めての山道に入ったことは大失敗でした。

本来この日予定していたのは浅川峠で、そちらの地図は持参していたのです。が、いざ走り出すと体調がイマイチで、急遽目的地を変えた所からこの日の迷走は始まりました。目的の峠とは違う方向へ突き進んで、意図していたルートとは全く別の尾根道に迷い込んでしまいました。帰宅後調べると私がたどった尾根道は、要害山を上る「初心者向け」コースとして、上野原市の観光案内サイト(ココとかココとか)に紹介されており、「気楽に上れるのが上野原辺りのお山のいいところかも」とか、帰宅後も本人はいたって能天気でいたのですが・・・
ところが、地理院地図に破線が書かれていないトコを歩いて(ホントは結構自転車に乗って)しまった事について、後からぐぐたすの先輩に「遭難もありうる状況だヨ」と指摘を受け、ああ、また失敗してしまったナ・・・と、落ち込んでいるわけでして・・・

言い訳にしかなりませんが・・・
現地では、近くの集落へ降りる道を示す道標もあるし、踏み跡もはっきりしていたので、道迷いの危険は感じなかったのですが・・・指摘を受けてみれば、そこに危険があることを知らないことほど、危険なことは無いわけで・・・

今回はいつにも増して、見苦しい姿ばかりお見せすることとなってしまうかと思いますが・・・
「またバカやってるよ・・・」と、ご容赦願えれば幸いですm(_ _)m




指折り数えてこの日を待ったのでバッチリ目覚め、三時半出発。朝晩の気温の変化が大きい季節ですが、それにしても最低気温8℃・最高気温22℃の予報を見ると、ウェアの選択に迷います。結局、下はロングビブにハーフのトレパン・上は長袖インナー(おたふく手袋謹製)+半袖ジャージ+薄手のウィンド・ブレーカーという服装で自転車を漕ぎます。暗い座間大和線から横山を抜けて、下九沢から津久井を目指してチンタラ走ります。前回の反省から、毎朝真面目に歩いていたのですが、相変わらず体の方は、重いです。連休中日の憲法記念日なので、そろそろ行楽地へ飛ばす車が増えてきました。三ヶ木の坂で早くも、前回悩まされた右胸から背中にかけての痛みが出て、思わず顔が歪みます。。。もし浅川峠に向かうのなら、こんな状態で甲州街道を30キロ余りも、サンデードライバーに伍して走らなければならないわけで、そのことを思うと気が重くなりますが・・・もう少し様子を見ようかな。

道志橋から這い上がる場面でも痛みが出ますが、それより気になるのは相模湖の遥か手前でもう渋滞が始まったこと。路側をソロソロと進んで、六時半前にようやく、相模湖の駅前から甲州街道へ。この時間既に、モーレツな渋滞です。家族サービスのお父さんたち、さすがに可哀想だわ、こりゃ・・・
半分ほどの車は相模湖ICに吸い込まれたようですが、それでも快走とは程遠い甲州街道。道幅の狭い箇所では路側帯の中まで攻め込まれ、自転車の私もトバッチリを受けて、藤野の駅前でイヤ~なものを踏んづけるハメになりました。うえ~ん、臭いよ~(T T)

上野原の手前の坂も、いつものペースで這い上がることは到底無理で、痛む背中に冷たい汗ばかりが流れます。苦し紛れに見上げる中央道は、やはりというか、あまり流れていない様子。トレーニングに励んだ成果は全然現われてくれないようで、街中を抜ける平坦な箇所でも、GPSのスピードメーターが20km/hを越えません。「もし浅川峠に行くのなら、上手いこと犬目に抜けられたとしても、警察署前の掘割状の坂道を上らなければ、上野原に戻って来れないんだよな・・・」と思った瞬間に、右にハンドルを切っていました(>_<;)

    そうだ、あそこだ。
    こんな日こそ、あの峠へ行ってみよう。

INTER8さんが何度か、記事にされている古道の峠。私のスキル(の低さ)を考慮すると、トレイル部分が厳しいかもしれないけれど、30キロ近く距離が短いので、ガンバレばなんとか越えられるかもしれない。少なくとも、今日みたいな体の状態で、浅川峠を強行するのよりは、マシな筈。峠に至るまでの道筋に関しては、ルートラボやストリートビュー・うぉっちずと対照しながら記事を拝読したので、予習はバッチリ・・・と、愚かにもこの時はそう思ってました。




以前に比べて明らかに疲労が進むペースが速く、上野原中学入口のコンビニで最初の休憩。まだ50キロほどしかペダルを漕いでいないのですが・・・
七時を回った所ですが、檜原方面へ向かうバイクの数がスゴイっす。駐車場の隅で休憩するのもままならない感じなので、慌ただしくコーヒーを飲みほし、出発。上野原あきる野線を北へ。ゆっくりペダルを回しながら、目の端でバス停の名前を確認しつつ進みます。 登計入口・・・楢橋渡・・・ゴルフ場が散らばる小さなお山の向こうに、熊倉山が青空を背にしてくっきりとその稜線を見せ、谷を見下ろせば、三年前松姫トンネルの帰路に通った鶴川対岸のトラス橋が、庭の置物みたいにこじんまりと、小さく見えます。いや~天気、最高っスね・・・用竹入口・・・おっと、ココだ、ココだ。

権現山への道標に従って進みます。結構な勾配の杉林の道を、グルり沢から這い上がると、ポカポカ畑に広がる集落。ここが用竹?道標によれば、さらに進むと墓村という場所に着くらしい。一軒のお宅の庭先には、丹精された藤の花。北側の尾根に権現山への登山道が通っているらしいですが、遥か高い場所に、山肌にへばりつくように家々が建っている様子が見えます。胸・背中の痛みに泣きながら、2キロに足らない道程を30分掛けて這い上がり、八時前に墓村地区に到着。相変わらず権現山への道標は西を指していますが・・・壁みたいに感じられる縞舗装の坂を押し上って、集落最後の家を過ぎると、いよいよ土の道。竹藪の中を九十九折れながら上ってゆきますが、踝上まで埋まってしまうほど枯れ草が深く積もった道で、どうもあまり使われている様子がないような?




地元の男性が枝打ち作業をされていたので、「和見へ抜ける峠には、どこから上ればいいですか?」と尋ねると、この道は権現山の東側の尾根に上がるので違うとの答え。少し戻った場所にトレイルレースの標識があるので、そこを入ればよいと教えて戴きましたm(_ _)m
ブレーキに不安を感じながら二軒分、来た道を下ります。『八重山トレイルレース』と書かれた案内板に従い、舗装路から薄暗い山道へ。単管で組んだ橋で沢を渡り、杉林の斜面を上ってゆきます。暫く頑張りましたが、杉の枯葉が深く堪らず押し歩き。果たしてこの道でよいのか、不安を感じつつ自転車を押し歩くと、INTER8さんのブログで拝見した覚えのある、石仏が現れました。各面に方角と地名が刻まれていますが、私には読み取れませんでした(^ ^;)松ぼっくりが無数に転がる道をもうひと押しすると、小さな尾根に上がったようでした。墓村からここまで20分。道標には、

←尾続山・要害山      権現山・芦垣→

・・・とあります。

      右へ行っちゃったら、先ほどの竹藪道と合流しそう・・・

      それなら、左かな。

(志村ァーーーッ!  後ろーーーッ!!)




一般的な道標のほかにもう一つ、赤い矢印がトレイルコースは左であることを示しています。先ほどの男性が教えて下さったのはあくまで、トレイルコースの標識が墓村側の登り口を示しているということに過ぎなかった訳ですが、私はここで錯覚してしまいました。赤い矢印の方角に進めば、やがて御林峠に辿り着けるだろうと。

さて。尾根に乗って最初の1キロほどは起伏も穏やかで、「これが古道かぁ~!」と感激しながら、自転車を走らせます。ま、壮絶に勘違いしているわけですが。
20分ほど進むと、新緑眩しい雑木林がふいに切れて、眺望が開けました。山肌を柔らかな色に染める春霞の向こう、眼下に中央道。そして青空を背にした富士山!!・・・この眺めだけで、本当に来てよかったと感動したのですが・・・ 冷静に考えると、少しおかしい。
先輩のブログには、富士山のことなんか、これっぼっちも書かれていなかったゾ?
そもそも、「コヤシロ山」とか、聞きなれない地名が書いてあるし。




頭が鈍い私も、ここに至ってようやく、「どこか」で道を間違えたらしいことに気が付きました。その「どこか」が先ほど通り過ぎたばかりの分岐である可能性は、かなり高いと思いましたが、もちろん、確信はありません。
道標には、右に進むと要害山・左に進むと尾続とあります。
要害山では、思ったより南に来てしまったことになります。
ここまで気が付いたのですから、もと来た道を引き返せばよかったのですが・・・私が下した決断は、何故か、聞き覚えのある地名の方角へ進むというものでした。

コヤシロ山から要害山へ向かう道は、先ほどまでに比べて尾根が格段に細く、踏み跡もわかり辛いものでした。所々に現れる、赤いテープを目印に進みます。押して上り下りできたのは最初だけ。次の小ピークは担ぎで越えました。「岩の壁じゃん!」と思った次のピークも、近寄ればちゃんと、担いで上れるだけの幅がありましたが、下る方はザレザレ・・・前三角が小さいので、ちょっとコツがいるのですが、担いでもなんとか両手を使える状態にして、木の根を掴みながらカニカニ降下。足元に神経を集中して、再び尾根が広がる場所まで慎重に下ります。三番目のピークは見た途端、担いで越えるのは無理だと分かりました。急な岩場に、実に頼りなげにトラロープが張ってあります。。。大失敗。後で調べると「風の神」というポイントらしく、標高は500mちょっとまで下がっていますが、先ほどの分岐まで再び、押し担ぎしなければいけません。背中の痛みに泣きながら、三つの小ピークを越えて標高610mのコヤシロ山まで戻りました。




わずかな高低差の筈ですが、この時点で墓村上の分岐まで自転車を押し上げる気持ちは失せています。ともかく安全な道を辿って、山から下りたいという気持ちしかありません。トレイルレースのコースを示す赤矢印は、疲労で混乱した私の目には、実に頼もし気に映りました。赤矢印は左---尾続---という地名を指しています。あとから冷静に考えれば、「尾続」なる場所が果たして集落であるのか、それともただの山なのか、判断できる材料をこの時の私は持ち合わせていなかったことは明らかですが・・・全く疑うことなく、尾根を南に向かって突き進みました。

幸いこちらの道は、二ヶ所ほど押し歩き、急な下りの一ヶ所だけ担ぐ他は、ほぼ乗れてしまうほど起伏が緩やか、かつ、幅もある道で、コヤシロ山から2.5キロ・40分ほどで見覚えのある集落へ降りることが出来ました。「尾続」って、往きに通った登下入口の一つ先のバス停だったのね・・・(T T)

そんなわけで、地理院地図に無い道は意外に「乗れる」道だということが分かりましたが、コヤシロ山からの眺望以外は、あまり面白くなかったです。尾続の集落へ降りる直前、杉林をトラバースする箇所に根の張り出しがあって、そこだけ危険を感じました。要害山へ向かう道に至っては、前述の如く論外。こんな所へ自転車を持ち込んでしまった自分が恥ずかく、情けないです。。。




尾根から集落へ下る最後の箇所は格別に勾配がキツく、念のために押して下ったのですが、この急こう配では制動する負担が爪先に集中したようで、帰路では爪先の痛みにも悩まされることとなりました。ランと軽めの山歩きに使いたい旨を店員さんに相談して、勧めてもらった靴なのですが・・・

十時半前に県道に出て、上野原の街へ。橋の前後の微妙な起伏が、ツライです。。。5キロほどの山道を二時間半ほどウロウロしただけで、完全に消耗してしまい、なんと、道志橋から三ヶ木に這い上がる坂で押し歩いてしまいました・・・(>_<;)
端午の節句を二日後に控え、五月晴れの空の下、意気揚々と走りたいものですが、城山あたりのなんてことのない坂も、とうてい鯉幟の様には上ることが出来ません。。。この胸と背中の痛み、直るのかしら???上溝からは南風にも悩まされつつ、20km/hを下回る低速巡行でなんとか横浜に帰りました。

十四時半着。




「コヤシロ」山って、「小社」なんでしょうか?「小屋代」?
後半の尾根の途中の小ピークには「実成山」「尾続山」の地名も見られました。

あまりに恥ずかしい、初歩的な失敗をしてしまったので、今回ばかりは記事にしないでナイショにしておこうかとも思ったのですが・・・
お叱り受ける覚悟が出来たので、記事にしましたm(_ _)m
道楽であっても、慎重に計画してもう少し謙虚に望まなければ、いつか事故になってしまうと思い知りました。。。

このライドから一ヶ月、おかげさまで痛みの方もすっかり良くなったので、リベンジしてきました。
体調万全でも、ひっじょーに、厳しかったです(^ ^;)







こちらも宜しくお願いしますm(_ _)m
和見棚頭林道・和見峠・中央自動車道旧道 撮って出し←新タブで2012年1月1日付記事が開きます。
和見棚頭林道・和見峠・中央自動車道旧道←新タブで2012年2月23日付記事が開きます。
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倉子峠・綱子←新タブで2016年8月11日付記事が開きます。






2 件のコメント:

INTER8 さんのコメント...

こんにちは。
久しぶりに覗いたら精力的にお山へ入っていますね!
分岐を誤った地点ですが、以前はトレランのため(?)に御林峠方面に小さな枝でとうせんぼしてありました。トレランで道が整備されて明瞭になるのはいいですが、本来行きたい方向を見誤る原因にもなっています。僕は地図を持っていない時にはスマホのアプリで地形図を見るようにしています。

ボラザぢぃ さんのコメント...

INTER8さま

もっと注意深くINTER8さんの記事を拝読していれば、こんな醜態を演じずに済んだのですが・・・(>_<;)
墓村の男性が折角、峠への「入口」を教えて下さったのに、トレイルレースの案内に従って進めば御林峠に着くという風に、いつまにか頭の中ですり替えられていて・・・
思い込みって、本当に怖いと思いました。

漸くスマホに移行したのですが、一番安いトコの一番安いプランなので、データ容量が不安でして・・・(>_<;)
なにしろ粗忽なので、山で使うのは更に不安でして・・・(>_<;)
実は先日早速、駅のホームで落として、ガラス割ってしまいました・・・(T T)
虎の子なので、フィルム張って胡麻化していますが・・・(>_<;)

思い切って山道を押し歩いたり担いだりしたことで、楽しみが一気に広がった感じです。
素晴らしい記事をありがとうございましたm(_ _)m
御林峠、必ず再挑戦させて頂きます!