2016年10月8日土曜日

奥・峰 東京都で最も標高が高い集落へ行く



東京都で一番標高が高い場所にある集落、峰谷の奥集落と峰集落に行ってきました。
奥多摩駅までは前回、倉沢に向かう際利用したルートとほぼ同じ。往路は町田街道⇒R16⇒青梅街道、復路は青梅街道⇒吉野街道⇒R16⇒町田街道
ダートを走る場面がなかったにもかかわらず、十月なのに30℃超という暑さにすっかりヤラれてしまい、距離こそやや伸びたものの、アベレージについては前回よりもさらに低調なライドに終わってしまいました。

関節にややゴワゴワ感があるので念のため痛み止めを飲んで、自宅を三時に出発します。夜明け前なのに半袖・3/4タイツでも涼しさを感じません。町田街道を外れて御殿峠の上りは先週よりやや調子が良い、ような?出発が一時間早いこともあって、先週は望むことが出来た奥多摩を山並みを、拝島橋から遠望することはできません。

新奥多摩街道で青梅を目指して西に進む途中で、夜が明けました。五時半前に河辺のすやで朝食。並盛なのに、エライこと腹に靠れますなぁ・・・
台風が接近する中の向かい風のせいか、漕いでもこいでも進まないことに苛立ちを募らせながら、青梅街道を這うような速度で進みます。古里のセブンでスポドリを買い込んだのち、七時過ぎようやく奥多摩駅前を通過。 奥多摩湖まではトンネルが連続する区間ですが、所々に水が流れてびちゃびちゃな箇所があるので、絶え間ない後続車への配慮と合わせ、非常に神経を使います。先週に比べて脚も重く感じ、息も絶え絶えな感じで奥多摩湖に到着。
今日の目的地・奥集落と峰集落までは、まだまだ上らなければならない筈で、一瞬、今日はここで引き返してもいいかな・・・という考えが頭をよぎります。しかし後日再び、自転車を漕いでここまで来ることになるのはもっと嫌!・・・と感じたので、一休みの後、弱気を振り払って、湖畔の道を西へと進むことにしました。




赤く塗られた鉄橋の手前を右に折れ、八時半前に峰谷を遡る道へと入りました。谷の両側はドラム缶の浮橋でお馴染みの「留浦」になる筈ですが、西東京バスの停留所には「雲風呂」「雨降り」「下り」と、個性的な地名が並んでいます。当然ですが交通量は、少ない。サバトラの子猫が道端で寝てる・・・と思ってよく見ると、どうやらアメショー様であられるご様子。下り地区の最後のお店(いわゆるヨロズ屋)を過ぎると、案内板が立つ分岐が現れました。直進は奥集落を経て鷹ノ巣山・左は峰集落を経て七ツ石山・雲取山とあります。

先ずは遠い方・・・奥集落・・・を目指して、北に自転車を走らせることにします。
正面の山肌のとんでもなく上の方、天を衝くような場所に、色とりどりの屋根が並ぶのが、早くも見え隠れするのですが・・・(溜息





↑こんな可愛らしい吊橋がありました。橋の袂に「2トンを超える車両の通行を禁止する」とあります。「クルマ、通れるのかいっ!」・・・とツッコミを入れたくなった瞬間、軽SUVがひょいひょいと渡って来ました(笑

道は段々と勾配を増してきて、前30-後30Tの出番が増えてきました。両側は鬱蒼とした植林で、時折、枝打ちしたばかりの幹が整然と並ぶ場所が現れます。集落の入口に新聞の束・・・戸別配達ではなく、各々が取りに来る方式なのでしょうか? 植林と道を画す法面が玉石積なのも、いかにも奥多摩の山道らしい光景です。同じような大きさの玉石を選んで、丁寧に積んでいる様子が分かります。同じく風情のある石橋が跨ぐのはモクボ沢。峰谷のバス停から1キロ弱で、再び分岐が現れました。薄暗い森の奥に延びる左の道は、2キロ程で行き止まりの峰谷林道。右が目的地・奥集落に続く奥沢林道です。





九十九折れる直前の、沢に寄り沿う様にして高度を稼ぐ道というのは、大体においてムチャな勾配の場所が多いわけですが・・・
それにしてもココは凄くて、ギア比1:1でもブタ脚さんにはツライっス・・・
道よりも右寄りに一軒のお宅が見えますが、周囲はどうやらそこのワサビ田の様子。左側は何段にもなる滝のように、高く水音を立て、見事に落ちる沢。いよいよ押し歩きも交えて、漸う辿り着いた九十九折れ。
視線を上げると、斜面にガードレールが折り重なっているように見えます。あそこまで上ればきっと、素晴らしい眺めが得られる筈です。

お目当ての絶景も、目にすることが出来る筈。






喘ぎながら九十九折れを二巻きすると、いよいよ人家が現れ始めました。

奥多摩町留浦の奥集落。

この後向かう予定の峰地区と並んで、巷間「東京都で最も標高が高い集落」と云われる場所です。
WEBの情報では、最高所にある家の標高は950mとのことですが、私も自分のGPSで、集落の中心がおよそ900m・最高所の家付近が940m弱と確認しました。
一部で「奥多摩のチロル」とも呼ばれている由ですが、有名なしらびそ峠途中から見る下栗の里(「日本のチロル」)に風景が似ていなくもないことが、自転車愛好家の連想を誘ったのかも???・・・しれませんね。
集落の中心にはケヤキ、集落を見下ろす場所にはサクラの古木が立っています。奥沢林道の最後の二百メートルほどはダートで、途中に鷹ノ巣山・石尾根への登り口があり、意外なことに登山者のものと思しい車が数台止められていました。あとは、叢にすすけた様に蹲る廃車が二台。
谷を挟んで反対の山腹ど真ん中、やや低い場所にも集落が見えますが、あれが峰集落らしいです。
峰谷のバス停付近まで下ってから、あそこまで上り返すことを思うと、有り難くて涙が出そうです。。。





奥多摩の山谷を眺めつつ、補給食齧って一休み。
奥沢の鋭く深い谷を渡って、チェーンソーの機械音が絶え間なく響いてきます。山肌に目を凝らすと、幾何学的な、パッチワークみたいな模様が観察できるようですが、どうやら植林の樹種、或いは植林された年代の違いが、山肌の模様となって表れるようです。
十時前、奥集落をあとに、一旦山を下ります。行きには一時間掛かった4.5キロの道程も、下るとなれば二十分も要さず、あっという間にバス終点先の件の分岐へ。峰谷の西に上り始めます。

こちらは初手から九十九折れですが、にもかかわらず奥谷林道以上のムチャクチャな勾配。結論から先に書くと、峰集落までほぼ全線がコンクリートの縞舗装だったのですが、それも道理で、集落まで2キロの平均勾配がなんと10.4%・・・
分岐から最初の1キロに限れば、平均勾配はなんと13%超(!)で、ギヤ比どうこう以前に、あらゆるところが弛んだブタさんにはハナから、漕いで上れる気がしません。。。

・・・ってか、押し歩きすらツライ・・・

青々としたワサビ田を過ぎると、路傍に「峰の柿」と題された案内板が。この場所の地名・・・峰字柿干・・・は、車道など無かった昔、峰集落の人が峰谷の下りの集落から九十九折れを上る際、柿の木の下で一休みしたことから名付けられたとのこと。今でも↑写真のような柿の木が残っていて、ちょうど実を付け始めた所でした。






あまりの辛さに、何度も引き返そうと考えつつ三十分ちょっと足掻いて、ようやく見覚えのある大屋根の下に辿り着くことが出来ました。先ほど奥集落から見えた、銀色に輝く兜造り。途中通り過ぎた麦山林道の入口にも、兜造りの家が建っていましたが、峰集落の中心はこの辺りの様です。対岸の山腹にはやはり、見覚えのある切妻の赤や茶、緑の屋根。奥集落は切妻屋根ばかりでしたが、峰集落は何故か、兜造りのどっしりした屋根が目を引きます。やはりココは、奥と峰、両方の集落からもう一方の集落を眺めてはじめて、両集落が、いかに特異な場所にあるのか実感できるという印象ですね。頑張って良かったです。

峰集落の最上部の家は標高970mとのことで、奥集落最上部の家よりも高い場所にあるらしいです。もっとも、私が居る集落の中心はGPSによると約800mで、家が寄り添って建つ場所同士の比較では、奥集落の方が標高がやや高いかな?・・・という印象。ちなみに、風張林道入口にある檜原村の倉掛地区が地理院地図で820mとなっています。峰の最上部の一軒家まで標高差170m・・・これを上る気力が湧きません。あと200mほど上ると峰林道で、これは千本ツツジに続く赤指尾根まで上ってしまうという道らしいのですが、とてもじゃないですが、気力体力の限界。
ここから上は、輪行しないと私にゃ無理ですね、とても残念ですが・・・
でも、集落の一番上まで行かなくてよかったのかも・・・
十一時前に再び峰谷へと下り始めたのですが、ブレーキがヤバイですっ!!!
ブレーキ・シューを取り替えてまだ二回しか走っていませんが、レバー一杯に引いても止まれませんっ!!!靴底ブレーキも併用しながら(笑)峰谷に辿り着く頃には、後ろのシューがツルツルになってしまいました・・・家までまだ、80キロ以上の行程を残しているというのに・・・(溜息





奥多摩湖畔に下ってきました。微妙に、暑いです。水を補給しなければいけませんがどうせ当分下りなので、ビジターセンターはスルー。ズブ濡れになりながらトンネル連続地帯を抜け、氷川からは多摩川南岸道路へ。先週と同じく、古里から吉野街道を走ると、もうムチャクチャ、暑いです。温度計は32℃・滝山街道に入った所で五月の犬越路越え以来のこむら返りを感じ、堪らず友田のスーパーで一休み。ベンチをお借りして十五分ほどストレッチ休憩します。
バックパックの底に仕込んである輪行袋が頭をよぎりますが、五日市線と八高線の乗り換えが面倒なので、八王子まで行ってから判断することにしようと。満地トンネルを旧道で越え、秋川駅前で冷やしぶっかけうどん(大盛)休憩。
これが効いて、「今日は絶対無理!」と感じつつ辿り着いた御殿峠の工学院坂も意外や意外、足つきなしで上ることが出来て、十六時前に無事帰還できました。





後半は気温差にヤラレてしまい、平均速度という点では低調なライドに終わってしまいましたが・・・
読んでくださっている方には釈迦に説法・・・とは思いますが、一般に標高が100m上がると、気温が0.6℃下がると云われます。気象庁のホームページで確認すると、標高による気温の差は、気象の条件によりますが100mで0.5〜1℃低くなるとのこと。
つまり、都心部と奥・峰集落とでは標高差による要因だけを考えても、6℃~9℃ほど違うはずで、同じ都内でこれだけの違いがあることに、改めて驚くわけですが・・・

奥集落・峰集落の特異さを気温という点から、体が敏感に感じていたという事でしょうか?

苦しい言い訳ですが・・・

「あそこまで行って奥多摩周遊道路は走らないのかいっ!」というツッコミが聞こえてくるような・・・(^ ^;)
時間とか速度的な詳細は「奥・峰 2016-10-4 13時間」ルートラボ




こちらも宜しくお願いしますm(_ _)m
奥多摩むかし道(大多摩ウォーキングトレイル)・国道411号 大菩薩ライン・ナメトロ渓谷←新タブで2010年11月27日付記事が開きます。
奥多摩むかし道・青梅街道(大菩薩ライン)・泉水横手山林道(林道泉水横手山線)撮って出し←新タブで2010年11月12日付記事が開きます。
泉水横手山林道 ( 林道泉水横手山線 ) 泉水谷←新タブで2010年11月28日付記事が開きます。
大ダワ(鋸山林道)・梅ノ木峠(岨端沢林道・大入林道 )((前半))←新タブで2010年10月23日付記事が開きます。
大ダワ(鋸山林道)・梅ノ木峠(岨端沢林道・大入林道 )((後半))←新タブで2010年10月23日付記事が開きます。
風張林道(林道風張線)・風張峠←新タブで2010年6月24日付記事が開きます。
藤原峠(入間白岩林道)・都民の森・風張峠 撮って出し←新タブで2011年5月10日付記事が開きます。
藤原峠(入間白岩林道)・都民の森・風張峠←新タブで2011年6月3日付記事が開きます。
倉沢林道←新タブで2016年9月28日付記事が開きます。
川乗林道・日向沢林道(東京側)・踊平トンネル←新タブで2013年1月28日付記事が開きます。


4 件のコメント:

横尾寿秋 さんのコメント...

これまたすごい距離を走りましたね
しかも自転車の950Mはキツイですよね。
以前有間峠に行った時はもう全身が痛かったですもん。
それよりも遥かに遠いこのエリアは立派ですよ
この辺りですと私は完全に探索エリア外にしてますよ

ボラザぢぃ さんのコメント...

タマチャリンさま
栃寄線や子の権現の激坂を制されたタマチャリンさんにそう言って戴くと、とても嬉しいです。
でも、標高がより高いのは無論のこと、有間峠の方が遠くないでしょうか?
ほとんど舗装路ですので、倉沢よりキツイという感じではありませんでしたし・・・

「東京で標高が最も高い集落」ではあるのですが、「自転車に乗って行ける最も高い所」ではないのですね・・・奥多摩周遊道路の風張峠は、今回諦めてしまったので・・・(>_<;)
奥・峰集落を訪れるには、一ヶ月ほど時期を遅らせれば紅葉を楽しめたかな・・・と思っています。

いつもコメントありがとうございます!m(_ _)m
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INTER8 さんのコメント...

こんばんは。
ここは是非行ってみたいと思っていたところです!
写真を見ると急斜面にへばりつく集落が興味をそそります。
でも日帰りだとキツそうですね。

ボラザぢぃ さんのコメント...

INTER8さま

明日走りたいけれど、どこへ行って良いのかわからないっ!・・・そんな時、『幅員5.5m未満をゆく』には、数えきれないほどお世話になりました・・・
拙い私のブログにまさかその大先輩、INTER8さまからコメントが戴けるとは・・・!m(_ _)m

奥・峰集落へ行こうと思ったきっかけは、((なにしろミーハーなので)昔TV番組で「東京で一番標高が高い云々」と紹介されたのを思い出したから・・・なのですが、
『幅員5.5m未満をゆく』でいつか拝見した下栗の里の景色と、心の中で少し重ねてみたりもしました(笑

いつか走ってみたいと思いながら、なかなか行くことが出来ない遠山郷と下栗の里。
改めて記事を拝見すると、南アルプスを背にした風景の、スケールの大きさに圧倒されます。
軌道の痕跡は少ないという森林鉄道跡を走る写真からは、風や瀬音が聞こえるようです。
自転車経験値が少ない初心者のため、ブログの方へ中々コメントを残せず、申し訳ありませんm(_ _)m
毎回ブログを楽しく拝見していますm(_ _)m

11月に入ると、奥多摩もそろそろ紅葉かと思いますが・・・
私が訪問した日よりも、日が短くなっているので、仰る通り緑区からですと、明るいうちに帰ってくるのは厳しいかもしれません。
私は夜中に出発しましたが、INTER8さんの巡航速度なら、ナイトランもはるかに短く設定できるのではないでしょうか?
記事に書き忘れてしましたが、奥の林道終点の、石尾根への登り口に山栗がいっぱい落ちていて、拾って帰り、おいしくいただきました(笑

コメントありがとうございます!m(_ _)m
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