2014年8月23日土曜日

大石川林道・大河原峠・蓼科スカイライン

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前回のコマクサ峠に続き、標高二千メートル超の峠越えを楽しんで来ました。御年十八歳になるウチの爺ニャンは、ペットホテルで一夜を過ごせるほどの柔軟さは持ち合わせていないので、いつも通りの日帰り・弾丸輪行・・・です。
勿論、人間様用の宿に掛かるお金が無い・・・というのも理由の一つです(^ ^;)
小海線の八千穂駅を出発し、大弛峠の記事を書いた時から気になっていた北八ヶ岳の大石川林道を経由して、日本には数えるほどしかない一般車が通る標高二千メートル以上の峠のひとつ、標高2093mの大河原峠へと上る計画です。途中、雨池から双子池の間に、本沢温泉に至る道西沢スカイラインと並ぶ、標高2150mの最高所がある筈・・・です。横浜線の始発を使うと八千穂駅到着が十時半を過ぎてしまう為、例によって中央線の始発に間に合わせるべく、二時半に自宅を出で高尾駅まで自走。大月・甲府・小淵沢・・・と、途中で三回も乗り換えなければならないので、車中でウトウトするわけにもいかず、クーラーの恩恵が殆ど感じられないほど、朝から強い日差しが照りつけることもあって、些かグッタリした気分で八千穂駅に降り立ちました。
無人駅なので運転手さんに検札を受け、シラカンバの端材を使った、可愛らしい鹿のオブジェが迎える駅舎をくぐると、下り線のホームから輪行袋を提げて線路を渡って来た男性に挨拶されました。パッキングを解くと、現れたのは細身のフレームが美しい、クラシックなクロモリのロードレーサー。慣れた様子で組み立てている所をお邪魔して話を伺うと、やはり麦草峠へ向かわれるとのこと。暑さから来る不安を感じていたので、そのことを口にすると、「天気図から判断すると、週内は今日しか走れそうに無いから」、小淵沢経由か小諸経由悩んだ末、東京から長野新幹線に乗って来られた由。ブタの方が先に組み上がったので、激励を受け、九時半に出発。今年二回目の肉球(R299)を約10キロ這い上り、林道の入口を目指します。駅が既にヤビツより高い標高800m弱に位置していますが、生憎と高原らしい涼しさは感じられないまま。1350mのNHK受信所まで550mのアップは半ベソかきたくなるほどキツイですが、先ほどの男性に追い越されるとカッコ悪いので、せめて肉球だけでも全力で漕ぎます。常々ご覧いただいている通りのダメ人間にも、最低限の意地ってものはあります(^ ^;)
林道に入ってすぐの場所で、年配のかたが洗削防止用のゴム板を埋める作業をしているので挨拶すると、いつも通り、どこから来たの?どこへ行くの?という話になりました。林道を大河原峠まで上るつもり、と伝えると・・・
「だけどこの先凄い道だぞ・・・車なんか久しく通ってないから、人の背丈位まで藪になっているし・・・」「下手すると12~3キロは藪を掻き分けて進むようだぞ。大丈夫か?」「八千穂高原自然園から入る道は舗装された立派な道だから、国道に戻ってもう少し上ったら、どうか?」
・・・う~ん、危ないと感じたら引き返しますぅ~
「無理しないでね」ご心配お掛けして、スミマセン。。。m(_ _)m

当たり前のことですが・・・土地の人の忠告は素直に聞きませう。

藪!藪!藪!「人の背丈」ほども、「12~3キロ」も無かったけれど・・・八千穂高原自然園から来る道(Googleストリートビューでは、管理事務所脇に「林道大河原峠線」の表記が見える)との交差点まで、ほぼ6キロにわたる藪漕ぎの連続(T_T)幸いにも、路盤から私の胸の高さまで育った麦のような草は、踏むと殆ど抵抗することなく倒れてくれるので、七割程度の乗車率で標高1750mまで這い上がることが出来ました。もっとも、速度は4~6km/hが限界なので、駅から20キロ足らずの行程に四時間も掛けていることになり、予定に比し早くも30分以上のビハインド。シューズやソックスの記事を貫いて、チクチクと皮膚を刺激する青い実をこすり落としつつ先を急ぐ時、図らずも国道峠の名前の由来が理解できた、ような?そんなことより、麓から1.5リットル背負ってきた水が、ボトルの底に揺れる程度しか残っていません!そういえば、首に巻いたタオルから汗が滴っています。水も無いまま、先に進むわけにはいきません。安倍峠を諦めた前回同様、暑さに敗けてしまうのか・・・足元をドロドロにしている流れの元を探ると、道から2mほど斜面を上った岩の間から滲み出しているらしい。湧水なら飲めるので、倒木に生えた苔に足を滑らせながら這い上がって手を浸すと・・・冷たい!ボトルの汲んで恐る恐る口を付けると、持参したミネラルウォーターの味が馬鹿馬鹿しく感じられるほどの美味しさ!
お山の恵みに感謝しながら、二杯分をその場で飲み干し、すべてのボトルを満たして、再びペダルを漕ぎ出します。お山が峠越えしてもイイよと言ってくれたみたいで、元気いっぱい。但し大河原峠から先については計画を微修正し、車山高原への300m+の上り返しが待ち受けるビーナスライン⇒上諏訪は諦め、大門街道を使い茅野へ下るルートへと変更します。。。大石川林道はまだ半分を消化したに過ぎず、峠までの道の状況も不明なので・・・
八柱山登山口
までの最初の1キロは道幅も広く、路盤も良く締まって走り易いのですが、水無川の橋を渡ると荒れ始め、雨池縞枯山荘分岐にかけての7キロ強は路上を拳大の石が埋める悪路に堕ちてしまいます。酷い洗削が断続的に現れる上に、横岳(2480m)大岳(2382m)西側に位置するピーク(2150m)まで、6~7%の勾配でひたすら上るとあって、私の脚で踏み切ることは到底無理・半分以上を押し歩きして、難所をしのぎます。。。雨池を見たかったのですが、既に15時を回っていて200mほどのトレイルを往復する時間さえありません・・・(T_T)GPSが2142mと表示する最高所を過ぎ、待望の下りに入った筈なのにペースが上がらないのは、漕げどもいっこうに車輪が回ってくれないガラガラ道ゆえ。縞枯山荘への分岐を境に、北へと進路を変えた「林道」は、モミやツガの樹林帯を縫うシングルトラックで、幅・構造共に登山道・ハイキング道以上のものでは無さそうです。「歩行者も通行禁止」って・・・今さらどうしろと(T_T)事前に調べておいた情報によると、双子池分岐(大岳林道終点)から大河原峠までの区間は乗用車が通れるほどの立派な道とのことなので、挽回を期待して進みます。
激藪ふたたび。今度はクマザサだ!(泣)
赤ん坊の頭くらいの落石の上を、自転車を無理やり引き摺って進みます。剥き出しの腕や脚を散々引っ掛かれた次の瞬間、ふいに訪れる平和な時間。笹薮が切れ、草原のそこかしこに風に揺れる花の姿。淡い朱色の花がいたるところに咲いていて、帰宅後高山植物図鑑で調べると「フシグロセンノウ」というナデシコの仲間だと分かりました。あと、美ケ原の固有種と云われるアカテンオトギリも、クマザサに覆われていない草地に多く見られました。長野県のレッドデータブックでは、準絶滅危惧に指定されているとの由。道の右側は鋭く落ちる崖で、フォルクスワーゲンくらいの落石が路上にも転がっていたりしますが、針葉樹の黒い森が埋める谷間のようすは、この位標高の高い場所に上らないと見ることが出来ない、ご褒美の様な景色です。三度笹薮に突撃した後、人車とも満身創痍で双子池分岐に到着。6時間40分掛かって30キロを後にし、総平均速度は4.5km/h・・・時刻は既に16時過ぎなので、観光客なら訪れる双子池に立ち寄る余裕はありません。折角はるばる北八ヶ岳までやって来たのに、高山植物が咲き誇る「坪庭」も、標高2200mで戴く栗ぜんざいが名物の縞枯山荘も、神秘的な雨池も、全部スルー。
あたしゃ、つくづく、自分の性格がイヤになりましたヨ。。。
ここからは評判通りの道で、緩やかなアップダウンを繰り返す点が、消耗した脚と、予定より二時間近い遅れに焦る気持ちに蹴りをくれますが、落葉松の落ち葉を踏みしめながら、ほぼ乗車率100%で大河原峠まで走ることが出来ました。終点標識が立つゲートをくぐると、見違えるような舗装路が左右に伸びています。R299・NHK受信所先の林道起点から蓼科スカイラインの終点まで、GPSログにより判明した大石川林道の延長は22キロ。双子池分岐(大岳林道終点)~終点の2.5キロは走り易かったですが、縞枯山荘分岐~双子池分岐の区間は前述のごとき極悪路で、登山道・ハイキングコースとして復活することは大いにありうるとは思いますが、ダブルトラックが刻まれることはこの先、未来永劫無いだろうと思いました。
舗装路を東へ1キロ進むと、大河原峠ヒュッテの赤い屋根。観光客の車と、6時間ぶりに目にする人の姿。17時前に、ようやく本日の目的地である大河原峠(標高2093m)に到着です。。。八千穂駅から33.5キロを七時間半で走り、総平均速度は4.5km/h・・・
道の左脇に立つミラーの支柱に「林道大河原線 終点」という表記が見えます。「林道唐沢線 終点」という標識も。一方で峠の案内板には、これから下る道の名前について「蓼科スカイライン」と書かれています???
南西に位置する蓼科山頂(2531m)から2キロほどの場所とあって、峠の北側の眺望は素晴らしいです。眼下に広がるのは佐久平・小諸の街並み。すっかり西に傾いてしまった夏の午後の陽を浴びて、浅間山の麓が姿を見せています。何より素晴らしいのは、層雲と積雲・巻雲が幾重にも重なる空の表情。前線が居座る中を突いてのライドでしたが、雨に降られることも無くこんな景色を見ることが出来たなんて、ツキに感謝すべきなのでしょう。
何しろ被写体が沢山あるのでデジカメもってウロウロするうち、「撮ってあげましょうか?」と声を掛けて戴きました。「赤城山が曇ってしまっているけれど・・・」慌てて教えて戴くと、遥か遠くに、三週間前吾妻線の車窓から見上げた姿と重なる山が見えました。六十代と思しいオトウサンは持ち主よりもカメラの使い方が上手で、私の顔が暗くならず、かつ遠くの山並みもちゃんと映る、ドンピシャな所に露出を合わせて撮影して頂きました!おかげさまで素晴らしい記念が出来ました。本当に、ありがとうございます!
あとは茅野まで一本調子に下るだけ。R152大門街道を経由するルートは37キロありますが、二十時半前の電車には間に合うでしょう・・・ただし、女神湖も白樺湖も霧ヶ峰の湿原群も、全部スルーです。一体何をしに来たのだか・・・(T_T)

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